ホワイトスペースをつくって、ささいな日常を取り返そう
忙しいことは当たり前。
頭の中では常に今後やるべきことが渦巻いてる。
でもそんな生活にうんざりしてるし、心の奥底では疑問も感じている…そんな人に読んでほしい。
「ホワイトスペース」は、瞑想でも、マインドフルネスでもない。
自分の意思で活動を止め、時間を作る。
生まれた時間で、考えたり、振り返ったり、感じたりすることができる。
村上春樹さんが小説家になろうと思いたったのは野球観戦している時とおっしゃっていた(走ることについて語るときに僕の語ることより)。
それを初めて読んだときは「???」という感じだったんだけれど、これもきっとホワイトスペースが成した技なんだと思う。
本著のメインの文脈は仕事について。
とくに会社員の人はそのまま役に立つ内容なんだけれど、そうでなくても参考になる部分は多い。
なぜこんなに忙しすぎるのか、その原因と対策、ホワイトスペースのつくりかた、必要でないものの切り捨てかたなど。
ただ私は、終盤の子育てについてなどプライベートの話にグッときた。
人生でわずかな時間である、子どもと過ごす時間。
小休止して、わが子とのなんでもない時間をもっと楽しもう
私は1歳の息子との生活を思い浮かべた。
一緒に加湿器の湯気を眺めたり、乾燥機がぐるぐる回っているのを観察する。
「でったー!(出来た)」と万歳している様子を見て笑ったり、公園を駆け回る息子の写真を撮ったり。
とても些細な、取りこぼしてしまいそうな毎日のことを思い出す。
ホワイトスペースはきっと、そんな大切な日々を記憶する助けになる。
そんなことを思いながら本著を読み終わり、家にいる時に常にラジオやYouTubeを流しっぱなしにすることをやめた。
そうやって隙間ができ、その隙間に入ってきたものを受け入れることにした。
嫌な思い出なども浮かんでくることもあるけれど、それすらも受け入れる。
そうやっていたら、ふと裁縫をしようという気になった。
自分のウエディングドレスを娘のベビードレスに仕立ててもらったんだけど、布の余りが結構あって。
巾着やポーチくらいなら自分でも作れるかなと、不要な縫い目をほどいて、デザインを考えて、カットして、縫った。
それは以前の私からしたら、やりたいけれど忘れられていくもののひとつだった。
ホワイトスペースを読まなかったら、そんな時間をとろうとは思わなかったかも。
本著は、今ある出来事をしっかり受け止めて、立ち止まって考える時間が欲しい人にぜひ読んで欲しいです。
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ホワイトスペースは実務の具体的な話が多かったですが、こちらの方が人生全般といった感じで哲学強め。
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